中泊町博物館について 1 博物館の概要 @経緯・経過 平成5年(1993) 5月 職員による文化複合施設整備検討委員会発足 11月 文化複合施設基本構想委託 平成6年(1994) 5月 文化複合施設基本構想完成 関係団体等に事業計画説明 平成7年(1995) 3月 文化複合施設用地取得完了 5月 若者定住促進等緊急プロジェクト計画申請(自治省) 10月 若者定住促進等緊急プロジェクト計画採択 設計競技依頼 平成8年(1996) 1月 設計業者決定(株式会社 佐藤総合計画) 9月 工事入札(鉄建建設 株式会社) 中里町立博物館検討委員会発足(村越 潔委員長) 平成9年(1997) 7月 展示工事入札(株式会社 乃村工藝社) 中里町立博物館調査委員会発足(村越 潔委員長) 平成9年(1997) 6月 展示工事完成 8月 中里町立博物館(中里町総合文化センター[パルナス])開館 平成17年(2005) 3月 町村合併により、中泊町博物館(中泊町総合文化センター[パルナス])へ名称変更 A概 要 館 名 中泊町博物館 代表者 館 長 齋藤 淳 設置者 中泊町 館 種 歴史系博物館 所在地 〒037-0305 青森県北津軽郡中泊町中里字紅葉坂210 電 話 0173-69-1111(代) 開館年月日 平成10年8月4日 沿革・概要 平成10年8月中泊町総合文化センター「パルナス」内に、 中泊町立図書館・文化ホー ルとともに開館。館内 は、エントランス・インフォメーション・特別展示室・常設展示室・研究室・収蔵庫(3)・薫蒸室・作業室(荷解室 兼用)・写場・暗室等から構成される。津軽半島の歴史を「原始」「古代」「中世」「近世」「近現代」の5ゾーンに区分し、各ゾーンは「時代のすがた」「技術と開発」「産業と経済」「くらしと社会」「まつりと心」「交流と交錯」の6つテーマにより展示されている。収蔵資料は、考古・文献・民俗資料を中心に約38,000点余り。 開館時間 9:00〜16:45(最終入館は16:15まで) 休 館 日 毎週月曜日・祝日・毎月第4木曜日及び12月28日〜1月4日まで 入 館 料 一般 200円(団体(20人以上)1人につき 100円) 高校生・学生 100円(同 50円) 小学生・中学生 50円(同 30円) B面 積 ・中泊町総合文化センター(含博物館) 敷地面積 40,898.5u 建築面積 4.535.7u 延床面積 5,500.3u ・中泊町立博物館
専有面積
展示 常設展示室
385.0 u
420.0 u
特別展示室
35.0 u
保管・研究・教育
研究室
22.5 u
198.5 u
暗室
6.0 u
写場
9.0 u
荷解室(作業室)
75.0 u
燻蒸室
10.5 u
第1収蔵庫
28.0 u
第2収蔵庫
35.0 u
第3収蔵庫
12.5 u
合 計 618.5u
共有面積
展示・教育・管理・その他
研修室
80.5 u
313.5 u
大広間
198.0 u
会議室
35.0 u
博物館・図書館事務室
37.7 u
483.9u
トイレ
14.2 u
展示・エントランスホール
432.0 u
合 計 797.4u
合 計 展示関係
733.5 u
研究・保存・教育関係
198.5 u
管理・その他
483.9 u
合 計 1,415.9 u
2 博物館の方針 @テーマ・方針等 ・長期目標 地域住民協働により、津軽半島の歴史と未来を展望する歴史博物館をめざして
(歴史的現実の能動的理解により新たな現在・過去・未来を調査・研究する地域博物館づくり)
・総合テーマ
[生活―思考―創造のインキュベーション/利用者とともに成長する博物館をめざして]
(*「インキュベーション」とは、incubation[孵化;培養/思案]であり、利用者の関心や興味の萌芽を、あたかも雛鳥を孵すかのように大切に育てる場所という意味です。)
・活動方針
中泊町に関する自然・歴史・民俗・産業の各分野に関わる資料・情報を収集・保存し、それに関する調査・研究の成果を展示並びに社会教育活動を通じて、地域住民に還元し、新たな文化創造とまちづくりへ発展させる
A博物館の活動
・収集・保存
範囲・方向・規準を明確にしたうえで、資料を収集し、洗浄・修理などを経た後、撮影・登録をおこない、資料の性質に応じた最善の状態で保存管理します。
収 集 撮 影 保 存
・調査・研究
収集・保存に関する調査、あるいは資料そのものや博物館教育に関する調査・研究をおこない、その他の博物館活動に役立てます。
発掘調査 文化財調査 研 究
・展示・公開
調査・研究をもとに、模型や映像・解説板などの手法によって展示を行います。また、定期的に特定のテーマに基づいた企画展や展示室開放などの事業を実施します。
常設展示室 企画展
・教育・普及
博物館活動や資料を有効に活用するため、調査研究の成果や、資料解説・情報などを提供します。また特定のテーマに沿った講演会や講座・こども教室を企画します。
講座 講演会 ホームページ B常設展示
常設展示は、入口からエントランス・インフォメーション・プロローグ・通史の4つのゾーンが直列に連なる構造になっており、それぞれ固有の役割が与えられています。
インフォメーションには、種々の情報検索や館のホームページの閲覧等が可能なコンピュータが設置されており、単に必要な情報を的確に入手することができるばかりでなく、将来的には来館者の意見やメッセージ・研究成果等を受けとめ、公表可能なシステム―――いわば館と利用者間での双方向性展示のシステムづくりを目指したいと考えています。
通史ゾーンは、時間軸に沿って「原始」「古代」「中世」「近世」「近現代」の5つの小ゾーンに分けられ、さらに「インデックス展示」「ディテール展示」「バックアップ展示」をはじめとする5種類の方法で重層的に構成されています。これは来館者が「自分の興味・関心を発見する」→「詳細を学ぶ」→「意見を述べる」というステップで自然に学習深度を深めていけるよう考慮したものです。
インデックス展示は、各時代の特質を視覚情報で端的に表現できるもの(「時代のすがた」)を配し、来館者に展示への興味関心をもってもらうとともに、各時代のシンボルの役割を果たすものです。「竪穴住居マジックビジョン」「古代防御性集落模型」「中世金石造文化財レプリカ」「新田集落模型/新田開発データベース」「近現代シアター/津軽鉄道出札体験コーナー」などが各々相当します。
ディテール展示は、インデックスで得られた時代情報を、「技術と開発」「産業と経済」「くらしと社会」「まつりと心」「交流と交錯」の5テーマによって、より詳細に深化させます。
またバックアップ展示は、周辺地域が津軽半島域に及ぼした影響や相関関係を考察できるように年表形式で構成され、上記展示の理解を助ける役割を果たします。
これらの展示構造に、実物資料や模型・映像・レプリカ等、あるいは各種の体験型・参加型装置を組み込んで 中泊町立博物館の常設展示は成り立っています。