常設展示室                
 

仮想展示室へ仮想展示室では画像による展示の詳細がごらんになれます 


遙かなる歴史の息吹を今に伝える風。

時を超えて文化の源流へと想いを馳せる。

先人によって創造され、受け継がれてきた中里の歴史と文化が、いま鮮やかに語りはじめます。

その声が時代に生きる意味を教えてくれることでしょう。

 

施設概要 

自然、歴史、民俗、産業の幅広い分野を網羅する中里町立博物館は太きく分けて、エントランス、インフォメーション、特別展示室、常設展示室で構成されています。

そこにはいずれも、体験できる装置を配して関心を呼び起こし、新たな文化創造へと発展できるよう配慮されています。その一つがエントランスに設置されたディーゼル機関車の復元モデルです。

日本初の森林鉄道「津軽森林鉄道」を走った風爽とした姿は、まさに博物館のシンボルにふさわしいものです。また、図書館と連携した情報や資料が検索できるコンピュー タによるガイドシステムも備わっています。

 

常設展示室―中里の歴史を知る5つの体験ゾーン―

五感を澄まして、中里の歴史と文化が育まれた貴重な営みの根源をたどる。

過去から現代にいたる時の流れのなかに、未来への羅針盤がきっと見つかる。

 

博物館の中心となる常設展示室では、中里町を取り巻く津軽半島の全域を一つのエリアとして捉え、体系的に紹介します。

各時代を取り上げたゾーンは、模型、映像、レプリカなどを駆使し、体感することに重点をおきました。また、現在とのつながりをイメージしやすくするため、現代の視点からテーマを掘り下げています。

原始、古代、中世、近世、近現代の5つの時代に分類された情報や実物資料を、見て、ふれて、シミュレーションすることにより、楽しみながら中里の変遷を振り返ります。

 

原始ゾーン

竪穴住居の模型とそこで暮らす様子を立体映像で表したマジックビジョン、石器づくりの技術、狩猟や調理道具の現代との比較、原始の食事レプリカ、原始の物流・交流ネットワークを展示するほか、縄文土器パズルや原始のアクセサリー装着コーナーで関心を深めます。

 

古代ゾーン

平安時代の防御性集落や須恵器窯の模型に加え、稲作を開始した当時の農具、釣針、食事、祭祀に使う斎串などをレプリカで表現しています。製鉄と鍛冶のコーナーでは、ふいご作業をシミュレーションし、古代の生活を体験できます。

 

中世ゾーン

豪族の台頭、城館の築造過程、中世の手工業、信仰などの視覚情報、さらに焼き物の手触りを体感、原始の炉から現代の電球までの明るさを疑似体険、コンピュータで日本海交易ルートをたどるなど、五感に呼びかけるコーナーを設けています。

 

近世ゾーン

江戸時代の中里や飢饉時の食事のレプリカで、庶民の暮らし、庶民文化と祈り、近世の諸職、交通体系を絵図や諸資料によって展開、岩木川と十三湖の変速をブック形式、新田開発の進展をコンピュータのプログラムで紹介しています。

 

近現代ゾーン

津軽鉄道出札口体験、近現代シアター、改修前の十三湖・岩木川、農作業(稲作の工程、作業着)、山仕事(伐採から木挽までの過程)、昭和初期の食事、近現代の衣食住、冬の遊びなどを取り上げます。また、田下駄をはいて稲作づくりも体験できます。

 

 

特別展示室

時代の流れに沿って幅広く紹介する常設展示の内容を、さらに深めるために設けられたのが特別展示室です。ここでは、テーマを絞り込んだ資料の展示、あるいは映像展示などによって、より深く津軽半島や中里町を追求していきます。

このスペースに展示される内容は、その時々のテーマによって館内のあらゆる展示品と有機的に結びつき、相乗的な効果を生み出します。こうして中里町の成り立ちを振り返り、アイデンティティを奥深く追求することは、現在、そして未来を考えるための貴重なべースとなることでしょう。