江戸時代農民の一年

「耕作噺」農事暦を一部改変(秋山高志ほか 1991 図録・農民生活史辞典より)

中村喜時著 安永5年(1776)青森県南津軽郡田舎館村堂野前

旧暦 間隔 稲 作 畑 作 そ の 他 休息日
正月 年頭            
  50〜60日

彼岸

厩肥の田への雪上運搬、土肥の田への運搬、すくろこなし(未脱粒の米を脱粒する)

種籾浸し

  屋敷周りの垣根の修理、御駄下け米(年貢米を米蔵へ運ぶ)準備、縄づくり、苫編み、馬の鞍づくり 16日

元日〜7日

16日〜20日

彼岸3日

2月朔日

大正月

小正月

春彼岸

2月
雪消            
  14〜15日 田の畔切り(畔廻し)、田の畔の補修整備、用水堰の泥上げ清掃、苗代の畔塗り   薪取り 1日 3月3日 節句
3月
耕起開始            
  27〜28日 苗代の掻きこなし、池より種籾を引き上げて催芽する、苗代へ播種、田の一番耕起、畔放し作業、二番耕起、田の砕土、三番耕起 畑の砕土・整地   2日 耕起後1日

4月8日

寺参り
4月 代掻き開始            
  22〜23日 荒代掻き、中代掻き、畔塗り、厩肥の散布、田の葦刈り   削り草採取と溜め、苗配りのもっことけらづくり、山の蕗取り、薪取り 1日 5月5日 節句
5月 田植え開始            
  45〜46日 田植え、穂植二番植、苗代へ刈敷投入、除草一番、除草二番 畑の除草 肥草の取り入れ、薪取り入れ運搬 4日 田植後2日

6月朔日

6月15日

さなぶり

歯固め行事

川倉地蔵尊

6月
除草終了            
7月   70日   麦・大根の手入れ 冬馬草の刈り入れ、冬用の薪取り、苧引き、肥料草刈り入れ、家屋の修理、家の壁塗り、稲こなし場の整備、川溝のごみ上げ清掃、土肥集め、稲乳用の縄づくり 5日 7月7日

盆14〜16日

8月15日

七夕

墓参

8月 猿賀大祭
稲刈り            
9月   40日 稲刈り、稲の乾燥、稲乳づくり、稲乳の積み返し     0日 休日無し  
10月
村納め            
11月   80日 村納め、用水堰の取り入れ口を止める、御収納、種籾の調製     2日 稲村納め後2日 秋さなぶり
12月 歳の暮            
            計31日