平成15年度事業


1 企画展示事業

 

春の企画展「 岩木川流域のくらし」2003.4.30〜7.6

中里町の風土は、専ら「山」「川」「潟」という特徴ある自然景観によって醸成されてきました。春の企画展では、大規模経営・機械化等農業の近代化の転接点となった十三湖干拓事業ほか、揚排水機上の設置、十三湖水戸口突堤工事等近現代に実施された大事業の経緯と問題、武田地区をはじめとする地域のくらしの変化について紹介しました。
 
岩木川橋紀行 | ヤツメウナギ座談会

 

夏の企画展 「至高の造詣-志野・織部‐」2003.7.19〜8.31

桃山から江戸初頭にかけて焼かれた造形美あふれる美濃焼。夏の企画展では、土と釉薬と火の調和が生み出した至高の作品群を紹介しました。
     


秋の企画展「 奥津軽を駆ける鉄たち-津軽森林鉄道と津軽鉄道-」2003.9.27〜12.14

昭和5年(1930)に開通した津軽鉄道は、中里地域の近代化の推進役となりました。秋の企画展では、70余年にわたって地域とともに歩んできた津軽鉄道を中心に、鉄道が果たした役割や、列車が運んだ文物や人、文化等、あるいは鉄道趣味について紹介しました。
     
津鉄 シンポ資料集の一部  「思い出」で綴る津軽鉄道の思い出(A4/17頁:PDF1,772kb) | 津軽鉄道沿線模型走行映像 五所川原発WMV形式:1,432kb )/津軽中里発WMV形式:1,487kb

 

博物館講座「津軽鉄道シンポジウム−奥津軽とともに75年−」2003.10.13

秋の企画展に関連して、津軽鉄道シンポジウムを開催しました。津軽五所川原駅に集合した77名の津鉄ファンは、津軽鉄道の工藤機関区長の案内で、車両や機関区内を見学。ストーブ列車内では、佐藤仁氏(青森県文化財保護審議会委員)による「津軽鉄道の歴史と風景」と題する講演に耳を傾けました。

博物館に到着した後ビデオ「在りし日の車輌群」(昭和39〜51年撮影)を上映、シンポジウム本番では佐藤氏の司会進行により、4人のパネリストが次々と津軽鉄道の思い出を披露。参加者からも多数の秘話や提言が飛び出すなど、白熱した討論が2時間にわたって繰り広げられました。

     

 

特別企画展「キルト展‐天使たちの夢−」2004.1.6〜2.8

特別展示室開放事業の一環として、『キルトの仲間たち』創立12周年を記念してキルト作品展を開催しました。
     

 

博物館こども教室X「スノーマン作ろう!」2004.1.10

特別企画展に関連して、博物館こども教室「天使のお雛様を作ろう!」を開催。特別企画展へ出品している「キルトの仲間たち」(三上るみこ先生ほか)に講師をお願いし天使のお雛様を作りました。
     

 

冬の企画展「アーカイブス中里−絵図・写真・文書でみる中里−」2004.2.28〜3.28

各時代の公文書を展示することによって、中里地域のあゆみを概観するとともに、紀行文や絵図・写真類に登場する中里の様子を紹介しました。とくに写真類は、平成15年度企画調整室から寄贈された広報用写真を中心に展示しました。
     
中里町指定文化財「貞享の絵図(中里町立博物館蔵)」模式図/A3判PDFファイル(3.5Mb)

 

 

 

2 教育普及事業

 

博物館こども教室T「大地の恵み体験@−田植え−」2003.5.24

稲の栽培を通して、農作業の困難さと収穫の喜びを体験するとともに、生育状況の観察や昔の農具の使い方を学習するこども教室を実施しました。1回目は田植え。昔の農作業に着替え、田植型や、コマザリ、水車などの使い方を体験してから、田植えを行いました。田植えの後は、伝統的な田植え時の食事を試食しました。
     

 

博物館こども教室U「大地の恵み体験A−案山子づくり&草取り−」2003.7.26

博物館でミニチュア案山子を作ってから、水田の除草を行いました。また稲の生育状況を観察すると同時に、水田に住む住む生き物の観察と、昔の農具(除草機)を使った草取りの実演を行いました。
     

 

博物館こども教室V「大地の恵み体験B−稲刈り−」2003.10.11

冷害の影響も少なく立派に実った稲の収穫を行いました。高学年は鎌、低学年は剪定鋏によって刈取を行い、乾燥させるための島立てを体験しました。
     

 

博物館こども教室W「大地の恵み体験C−秋仕舞い&調理−」2003.11.8

収穫した稲を利用して@千歯こき・足踏み脱穀機による脱穀、A籾押し棒による脱粒、B籾通し・チエ飛ばし・唐箕による選別、C石臼による米粉づくり、D羽釜による炊飯・ おにぎりづくりなどを行いました。
     

 

おやこ文化財教室T「道端に残された歴史の足跡-石碑・石塔の不思議-」2003.6.7

中里町に所在する主な石碑・石塔を巡りながら、石造文化財の見方や、歴史・由来などを学習しました。
     

 

おやこ文化財教室U「拓本をとろう!」2003.6.21

石碑や土器等のの記録方法の一つ「拓本」の採り方を学習しました。
     

 

おやこ文化財教室V「琥珀・勾玉をつくろう!」2003.8.23

原始時代から珍重された、琥珀・勾玉づくりに挑戦しました。

 

おやこ文化財教室W「中里の自然探検-津軽森林鉄道レール跡を探そう-」2003.10.4

森林鉄道の軌道跡や貯木場跡などたどりながら、昔の林業について学習しました。

 

学社融合事業T「社会科学習調べ学習「昔のくらし」( 中里町立中里小学校)」2003.10.28

中里小学校4年生が、昔のくらしについて調べ学習を行い、かつて中里地域で利用された農具などを体験しました。

 

学社融合事業U「 江戸時代のくらし体験プログラム「昔の農作業−脱穀から精米-」(市浦村立市浦小学校)」2003.10.2

市浦小学校5年生が、バケツで育てた稲を持参して、野良着を着用しながら唐箕・千歯扱き・足踏式脱穀機・石臼などを使用し持ってきた稲ワラをお米に精米するまでの過程を体験しました。

 

学社融合事業V「 総合学習出前授業:テーマ「中里町の歴史と風土」(中里町立中里中学校)」2003.9.1

中里中学校1年生を対象とした出前授業を実施しました。中里町のあゆみについて、縄文時代から岩木川改修工事で苦労していた現代までの軌跡を、スクリーンに映像を映しながら解説しました。

 

学社融合事業X「総合学習−我が町中里−(中里町立中里中学校)」2003.11.11

中里中学校1年生が、班ごとにテーマを決めて調べ学習を行いました。

 

学社融合事業X「 博物館のしごと−インターシップ:就業体験プログラム−(県立中里高等学校)」」2003.7.1〜3

資料の整理や扱い、記録の採り方などを実習しました。最終日には、教育普及活動として自分たちが実際に博物館の企画展を開催してみるという想定で起案、発表を行いました。
     

 

共催事業T「青森県文化財保護協会総会中里大会」2003.5.25

県内各所より80名程度の参加者が集まり、総会・特別講演会・町内巡検等を行いました。特別講演は、塚本恭一(前中里町長)による「岩木川の今・昔」。午後は、博物館春の企画展「岩木川流域のくらし」を見学した後、「岩木川と新田開発」をテーマとする町内史跡巡りを行い、猿賀神社・岩木川河口・中里城跡史跡公園などを見学しました。

 

協力事業T「 岩木川こども自然体験学習会 「人と自然のつながり」」2003.5.17

パルナスで開講式を終えた後、津軽大橋から長泥地区までを歩きながら、野鳥を観察しました。午後は、芦野頭首工で弘前大学農学部東教授より川魚の説明を受けるとともに、投網漁の様子も見学しました。また、ヨシ原について田茂木地区の鈴木清一さんからお話を伺い、ヨシと野鳥を観察をしながらゴミ拾いを行いました。
     

 

協力事業U「 岩木川こども自然体験学習会「自然と歴史を訪ねる」」 2003.7.5

パルナスで国土交通省大泉さんによる外来種の生物、塚本元町長による岩木川の治水やくらしについて説明を受けた後、博物館で岩木川の歴史や文化を学びました。その後は、岩木川流域沿いに、ゴイサギのコロニーを観察したり、岩木川の改修工事に尽力した小野忠造碑等を見て回りました。午後は、富野猿賀神社を訪れ、佐井川住職より、船絵馬・般若寺イチョウ等岩木川水運に関連する資料群の説明を受けました。 最後は十三湖囲繞堤や水戸口突堤など、治水に関わる施設を見学しました。

 

協力事業V「 岩木川こども自然体験学習会「岩木川の水鳥になろう」」2003.9.6〜7

1日目は岩木川の上流から下流までバスで見学しながら、野鳥の観察や、水質調査などを実施しました。市浦村中の島キャンプ場では、カレーを作 るとともに、なるべく水を使わない食器洗い方法を学習しました。2日目は、木造町新津軽大橋付近から、カヌーで岩木川を下りながら、水鳥 や沿岸の様子などを観察しました。
     

 

協力事業Y「 岩木川こども自然体験学習会「歴史・産業・文化」2003.12.13

パルナスにおいて、マメコバチの巣を作っている竹谷さんからお話を伺い、岩木川に生えているヨシの活用法を学習した後、岩木川へ行き、ヨシの刈取作業を行っている鈴木さんのお話を伺いました。またヤチ下駄など、かつての刈り取り作業も体験しました。続いて鈴木さんの作業場を見学した後、博物館でアシガヤを利用した写真フレームを薦編機で製作しました。