原始―産業と経済―


[原始の生業]

鮭・シジミ干物、イノシシ茹肉、ドングリ餅等採集・狩猟・

漁労の三大生業によって得られた食料を展示。

生業と食糧資源

  旧石器時代は、大型動物の狩猟がおもな食糧獲得の手段(生業)でした。温暖化が進んだ縄文時代には実のとれる樹木が増え、植物採集が発展しました。また水温の上昇により魚貝類が多くとれるようになり漁撈が本格化しました。

  狩猟は、絶滅した大型動物にかわって中・小型動物が対象となりました。植物採集・漁業・狩猟が複合した縄文型の生業活動は温暖な自然環境に適応して多種多様な食糧をもたらし、津軽半島においては、稲作が導入された弥生時代以降も生業の一角を占めました。

生業の道具

  旧石器時代は槍が主な狩猟具でしたが、縄文時代にはいると弓矢が中心になり、猟犬や落し穴もさかんに使われるようになります。漁撈の発展は、釣針・石錘などの漁具を出現させ、植物質食料の増大は、アク抜きのための土器類や、石皿・磨石などの製粉用加工具を発達させました。

  原始社会の生産用具は、使用される場所の自然環境に応じて一定の材質・形態・組合せが選択され、それぞれ固有の地域圏をつくります。