津軽半島のあけぼの


@ヒトの誕生

 わたしたちの住む地球は、約46億年前にできました。36億年前には最初の生物が現れましたが、ヒトはそれよりだいぶ遅れて誕生しました。

 アフリカで発見された、約450万年前の猿人が、世界最古のヒトと考えられています。ヒトは、誕生したときから、かんたんな石器を使っていました。ヒトの誕生から、1万数千年前までの数百万年間を、旧石器時代と呼んでいます。

A旧石器時代の日本列島

 アジア大陸の東のはしにあった日本列島は、約1500万年前より東へ移動し、200万年前ころにはほぼ現在の形になりました。数度の氷河期には、気温が下がり、山にはエゾマツなどの針葉樹林がひろがっていました。

 また、海は100m以上も低くなって、北海道と青森県の間は、歩いてわたれるようになりました。多くの旧石器人や動物が行き来したと考えられます。

 B旧石器時代の遺跡

 旧石器時代の遺跡は、およそ50万年前の石器が発見された、宮城県高森遺跡をはじめとして、全国で4000ヶ所以上発見されています。

 青森県では、下北半島・津軽半島を中心に、2万年から1万年前の旧石器時代遺跡が、約20ヶ所発見されています。北津軽郡では現在のところ、金木町相野山遺跡1ヶ所しか発見されていません。

 C旧石器人のくらし

 旧石器人は、ナウマン象などの大型の動物を追って、各地を移動する生活をしていました。その合間には、自然の石を加工して、ナイフや槍・ハンマーなどいろいろな道具(石器)を作りましたが、土器や弓矢はまだ発明されていませんでした。

 旧石器人は、それらの石器をたくみに使って、大型の動物を狩ったり、料理したりしました。えものは、石で囲ったかんたんな炉で、むし焼きにして食べました。