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2001/2/16 | ||
「博物館こども教室」顛末記1-屋外編- | ||
寒さと豪雪のダブルパンチに見舞われた2月10日土曜日の真冬日、「博物館こども教室」が開催されました。同教室は、いまでは失われつつある冬の仕事や遊びを体験するものです。
準備の甲斐あって、見よ!!この素晴らしいカマクラを!!。 2日間費やし腰痛に耐え忍びやっと完成した「かまくら」。容赦ないドカ雪も、この時ばかりは感謝でした。果たして子供達は喜んでくれるんでしょうか? |
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そんな心配も束の間、子供達の歓声が遠くから聞こえた.「なんダバーこれー、スゲーデッケー」(*「何だこれは、超大きい!!」)。そして次から次へとかまくらの中へ・・・。 木炭の炎の温かい匂いが私にとってはとても懐かしく、彼らにとってはとても新鮮に感じられたのではないでしょうか。 なごやかな雰囲気の中、干し餅が焼かれ、できたてのアツアツを試食。最初、抵抗して口にしなかった子も一度食べたとたん、「おいしい!おいしい!」を連発。最後は干し餅が足りなくなりハラハラでした。 かまくらの外では男の子達がズグリを回していましたが、案外上手!女の子達は雪ぐつで雪踏みを体験、重い重いとやっと足を運び、雪を固め、「つかれた−」といいつつも嬉しそう・・・。 昼も家に帰らず、かまくらの中でいっしょに昼食を食べ、ずーと午後もいた子もいました。よほどかまくらが気にいったようです。 今日のこの小さな体験がいい思い出となり、いつまでも心の片隅に残っていますように願いを込めて・・・。(ko) |
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以下、子供達の感想を紹介いたします。
「初めてあんなにでかいカマクラにはいりました。その中で炭で焼いた餅を食べてとてもうまかったです。入り口がとても大きい穴でした。カマクラの厚さが50センチもあるそうです。このようなイベントがもっとあるならぜひ参加したいです。(土器作りにも参加しました)」薄市小学校 葛西俊啓 「餅を食べておいしかった。でっけーかまくらさ入って遊んでたのしかった。とくにコマ。(ぼくは100メートル走全国3位の赤石樹哉です。)」 「今日こんなどでかい「かまくら」に入ってたのしかった。餅がおいしかった。」葛西大 「あんな大きいかまくらに入ったのは初めてです。焼いた餅を食べてもっしぇがった。(おもしろかった)」澤田たかひろ 「かまくらに入ってとてまもたのしかった。」秋元桃子 |
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2001/2/9 | ||
タイムスリップ ここが収蔵室(I)です…と案内され、一歩二歩と足を踏み入れました。 収蔵室の中は、静寂した空気が漂っていて、一瞬緊張してしまいました。遺蹟から出土した土器の数々、土師器・須恵器・擦文土器・石器・鉄さい等などぎっしりと山積みされています。土師器の底部をそっと手に載せてみました。温もりと、時代の重圧感が伝わってきます。 隣接する収蔵室(II)へと導かれ、扉が開けられました。悠久の歳月が凝縮された香がツンと鼻を突く。衣類や家財道具、農工用具、生活用品など所狭しと収納されていました。懐かしい品々が目に入ると、つい手を触れてみたくなり、見入っていると幼少時代の頃が鮮明によみがえってきました。 角巻を目にした時、祖母の顔が浮かんできました。厳冬の時期、いつもべージュの角巻を身にまとい、雪道を急ぎ足で歩いて行く後姿。凧絵を見ては、祖父の描いてくれた凧絵はもっと上手かったなあ…と独り言。祖父の作った凧で、兄と競って上げた事もありました。 農具を見ては、農耕に精出す若い頃の両親の顔が浮かんできます。額に汗して頑張っていた、今は亡き父の笑顔。幼い時、時計の見方が分からなくて怒られた父の怖い顔。そんな父を尊敬していました。 収蔵室でしばらくの間観察していると、色々な事が脳裏を去来します。この、収蔵室は私にとって、大きな"タイムカプセル”です。 さてこの度、当中里町博物館では、冬の企画展が1月30日〜3月18日まで開催されます。テーマは「津軽の冬しごと」です。冬の企画展開催を目指して、こつこつと準備に取り掛かってきました。先輩のkoさんとkaさんは、展示品をてきぱきと所定の位置に配置していますが、私はというと、先輩方の動きを見'て、右往左往するばかりでした。(Ji) |
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2001/2/2 | ||
ある日、一人の女性が博物館に訪れました。「こちらに刺し子とか、こぎん刺しの作業着などは、展示していますか。」 当館では、かすりの木綿地に刺した薄い作業着は、複数所蔵していますが、一点だけ麻で織られた袖の無い胴着があります。『中里町誌』にも掲載されており、かなりの年代物との感じを受けます。三本の藍色の縞模様が入り、「三縞こぎん」と云われる物です。収蔵庫から出してみると、藍色の麻布を重ね、白い麻糸で一針刺し、又一針、心を込め丁寧に根気良く刺していることがわかりました。 擦り切れやこの津軽の寒さから身を守る為に何度も繰り返し刺され、厚くなって温かさが増して行く。長い間、雪で埋もれ外での仕事が出来ない冬、家屋での女性の仕事着。大昔に紡がれ、染められ、織られ、そして縫われ、身に付けられたもの…。今も見る人の心をとらえ感動を与えてくれます。 裏をみると、又美しい白い模様が、浮かびあがっていました。この技術(わざ)を見せられ、先人への新たな思いがわき上がります。 先刻の女性は、町外の小学校からいらした先生で、授業で子供達に触れさせるために借用したいとの事。お名前、用途など記入していただき、貸し出し終了です。このこぎんは、翌日子供達が触ったり、身に付けたり、写真に撮ったりと大活躍したそうです。 |
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今までなにげなく見過ごしていたものに、新たな目を向けることができた瞬間、嬉しくなりました。 この他に博物館では、筵編み機などの民具資料や映像資料、あるいは昔懐かしい深郷田のさなぶりや村祭り、今岡部落の一間堰、それから湿田や稲刈りの様子などの写真資料なども貸し出しています。 ある小学校の社会の授業では、昔の農具体験で実際に足踏脱穀機を使って、籾を穂からはずす作業に、子供達が大喜びしていたそうです。博物館では、まだまだ色々な資料があります。どしどしご活用下さい。(Ka) |
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2001/1/27 | ||
地球温暖化も何のその、今年の冬は大変な大雪で四苦八苦の毎日です。そんな中やって来ました、冬の企画展「新収蔵資料展」。町民の方々から収集した未公開の資料を元に、やがては消滅すると思われる「津軽の冬しごと」を取り上げました。 長い歴史の中で生まれ育まれてきた伝統的な農作業も、近年農業を取り巻く情勢の変化によって失われつつあります。そこで今企画展では、子供達に少しでも地域の歴史と文化に目を向けてもらい、楽しみながら体験できる冬の仕事コーナを設置しました。 農家では冬の農閑期に「藁仕事」をおこないます。脱穀した稲の根本を取り除き、茎を木槌で打ってやわらかくし両手で藁縄をないます。藁縄は物を結び、編み、組む役割を果たします。そして、笠、みの、草鞋などの藁工芸を作りだします。ちなみに、藁仕事の材料になる稲藁は、穂先までの長さが80p以上あるものが扱いやすいです。 さぁーあなたも挑戦しよう!! まずは、「わらすぐり体験」。これは稲藁の袴(しび)を取り除く作業。次に、つち棒で藁をやわらかくします。 そして「菰編み体験」。やわらかくした藁を使って編んでいく作業。用途は、米俵や炭俵。冬は野菜を保存するとき、凍結を防ぐため利用しました。 その他いろいろな体験ができます。このように重要な作業で有った「冬しごと」がどれだけ大変で大切であったか、代々受け継がれてきた貴重なお年寄りのわざなどに、改めて目を向け感謝する心を子供達へ伝えたいと思います。(Ko) |
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2001/1/24 | ||
去る1/21、中里町総合文化センター[パルナス]において、「つがる衆立大学中里クリニック&全校セミナー」がつがる衆立大学及び中里町の共催により開催されました。
つがる衆立大学(石崎宜雄 学長)は、平成9(1997)年10月に開校した住民主体の市民大学です。津軽全域の社会をあらゆる角度から見つめ、地域の核となる人材の育成を目指して各種の活動を行っていますが、そのメインとなるのがクリニックツアーと全校セミナーの開催です。クリニックツアーは、総合アドバイザー萩原茂裕先生(日本ふるさと塾主宰)を指導ドクターとして、津軽地域のまちの特性(経済、資源、人など)をあらゆる視点で見直すことを目的としています。 従来鯵ヶ沢町、西目屋村、黒石市、浪岡町などで行われてきましたが、今回は中里町が対象となりました。当日は、萩原先生ほか衆立大学学生17名が、津軽鉄道ストーブ列車を降り立った後、バスで町内を巡見しました。午後は図書館・博物館等パルナスの諸施設を巡り、その後文化ホールで、フロアーディスカッションが開催されました。 ディスカッションでは、参加者から中里町への提言があったほか、地域資源の再検討が行われ、活発な議論がかわされました。萩原先生は、眠っている地域の資源と人材をうまく掛け合わせ、化学反応を起こさせるという地域づくりの基本例を改めて示され、とくに青森県初のオリンピック出場者井沼清七と、五輪塔を祀る五林神社を結びつけ、五輪(オリンピック)神社として売り出したらどうかという、ユニークな案には会場が大いに湧きました。 なお、来る2/9〜10には、萩原先生が再度来青し、鰺ヶ沢町において「第14回花咲爺の集い IN つがる」が開催されます。日本ふるさと塾塾生をはじめ、全国から地域づくりの達人達が集い、経験談や失敗談に花を咲かせます。詳細は鰺ヶ沢町の下記ホームページをご参照ください。 |
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鰺ヶ沢町 「第14回花咲爺の集い IN つがる」http://www.net.pref.aomori.jp/ajigasawa/hanasaka14/index.htm | ||
2001/1/16 | ||
冬の企画展「新収蔵資料展-津軽の冬しごと-」開催のおしらせ かつての津軽では、秋に収穫した稲の脱穀が旧正月(2月)まで休みなく続けられ、その終了とともに翌年の準備がはじまりました。 地吹雪のなかソリで堆肥を運び、夜もワラ細工づくりなどの仕事がありました。 冬の企画展では、いまや姿を消しつつある津軽の冬しごと関連の資料を中心に、近年新たに収集した未公開の資料を展示します。 |
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日 時 平成13年1月30日(火)〜3月18日(日) 9:00〜16:45(最終入館は16:15) *毎週月曜日・毎月第4木曜日・祝日休館 *毎月第2・第4土曜日は、町内小・中学生無料開放日となります。 *2月10日(土)は、冬の仕事や遊びを体験するこども教室を開催いたします。
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「懐かしの自動車写真」大募集のおしらせ! 博物館では、春の企画展「20世紀−自動車の時代−(仮題:2001.4.28〜6.10)」開催にあたり、「懐かしの自動車」写真展を併設いたします。つきましては、皆さんの思い出の車や、時代を駆け抜けた名車の写真・フィルムを募集いたします。採用された方には、博物館招待券を進呈しますので、奮ってご応募下さい。 【応募方法】住所・氏名(匿名可)とともに、自動車にまつわるエピソードや撮影日時・場所を添えて、写真(サービス判〜六切程度まで)もしくはフィルム(35ミリのみ)を下記まで郵送してください。博物館に直接お届けいただいても結構です。 【募集期間】平成13年1月16日〜4月8日 【応募先】〒037-0309 中里町中里字紅葉坂210 中里町立博物館 *なお、ご応募いただいた写真・フィルムは、到着後1週間前後でお返しいたします。 |