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2005/6/19
6月18日(土)博物館・図書館の週末事業「博物館つくり隊」ならびに「子ども読み語り教室」が開催されました。
 
博物館つくり隊

「ヨシ(アシガヤ)クラフトワーク」

平日の「あそび隊」「まなび隊」に引き続き、「つくり隊」が行われ 、10人の小学生が、岩木川河川敷に自生するアシガヤ(ヨシ)を使った工作に挑戦しました。

講師は、神ヒデ子さん。まずはデザインを決めて、牛乳パックを切断します。続いて適当な長さに切ったヨシを、パックの外側に縦・横・斜めに貼り付けていきます。最後に、麻紐を二ヶ所程度に巻き付けて補強すれば完成です。

一見簡単そうに見えますが、ヨシが堅くて普通のはさみではなかなか切れません。それでもなんとか一時間後には、アンティークなペン立てや花瓶が完成しました。来週の土曜日は、「切り絵カレンダー」の予定です。

  「子ども読み語り教室」(図書館)

「昔の田植え」&「雨」

今年度最初の「読み語り教室」には、小学生ほか15人が参加しました。前半は外崎令子さんによる「昔の田植え」。ドンジャ と前掛けを身にまとった外崎さんは、昔の田植えの様子を津軽弁で語り始めます。

代掻き時の馬の操縦「させとり」は子どもの仕事であり、夕暮れには足が棒のようになる大変な作業だったこと、田植え時最初に素足を入れるときは冷たくて皮膚が切れそうだったことなど、現代では想像もできないほど厳しかった農作業を再現していきます。

後半は長利佳代子さん による読み聞かせが行われ、「雨」に関連した絵本3冊が紹介されました。

 
まずはデザイン決定 牛乳パックを切る   大変だった田仕事 馬も登場
 
ヨシを貼り付ける 完成品を前に記念写真   母子で参加 田植え方を転がす
2005/6/17
転倒骨折予防教室開催!

 

「農家の四季」

6月16日(木)中泊町老人福祉センターにおいて、こども読み語り教室でもお馴染みの外崎令子さんを講師に迎え、「転倒骨折予防教室」が開催されました。外崎さんは、博物館所蔵の資料を活用しながら、春の育苗→田打ち→田掻き→田植え→(さなぶり)→夏の除草→(ぼんおどり)→秋の稲刈り→島立て→脱穀という、かつての農家の一年間を再現。

大変ながらも、懐かしの情景に、思わず参加者も身を乗り出して実演します。身のこなしから手ぬぐいの巻き方まで、さすがに堂に入ったものでした。農家の束の間の休息、盆踊りのシーンでは、唄声も湧き上がり、大いに盛り上がった一日でした。この調子でいくと、リハビリの成功も間違いなしといったところでしょうか。

武田地区で踊られた「いちこおどり」動画はこちら

話は春からはじまる 田打ち 苗っことり作業 太刀振り
手ぬぐいの結び方 いちこおどり(動画はこちら 稲刈り後、一把を束ねる 脱穀作業
2005/6/15
「わらはどヘルパー」&「博物館たんけん隊」始動!

「おはなしオンデマンド(「くわずにょうぼう」ほか)」「まなび隊(ふろしきづつみにチャレンジ!)」

このほど今年度の目玉「地域こども教室推進事業」がスタートしました。同事業は、放課後や休校日のこどもたちを対象とした居場所づくり事業の一環として行われ、来年の2月まで、休館日を除いたほぼ毎日開催されます。中泊町図書館では「子ども読み語り教室(土・日)」「わらはどヘルパー(平日)」「子ども図書館クラブ(土・日)」の3事業、中泊町博物館においては「あそび隊(平日)」「まなび隊(平日)」「つくり隊(土・日)」からなる「博物館たんけん隊」事業が予定されています(*詳細はこちらをクリック)

第1回目となる、6月14日(火)には「わらはどヘルパー(図書館)」ならびに「まなび隊(博物館)」が行われました。まだPRが行き届いてないせいか、同日の参加者は小学生3人とちょっと寂しい状況でしたが、元気に初回を飾りました。

「わらはどヘルパー」の本日のメニューは「おはなしオンデマンド」と「宿題ヘルプ」。前者はいつでも希望に応じてヘルパーさんが紙芝居や絵本の読み聞かせをしてくれるというもの、後者は宿題解決のヒントを教えてくれるというものです。ヘルパーの長利佳代子さんが、ご飯を全く食べない嫁のお話「くわずにょうぼう」を読み聞かせたり、宿題を一緒に考えたりしていました。

「博物館たんけん隊」の今日のメニューは「ふろしきつづみ」にチャレンジ!」。日本古来の便利な道具「ふろしき」でいろいろなものを包んでみようという内容でした。最初は、ノーヒントでこどもたちに挑戦させます。スイカに見立てたゴムボールや一升瓶・箱ティッシュなど、包むものは形がバラバラで、こどもたちは悪戦苦闘します。コーディネーターの伏見さとみさんが、解説しながら上手に包んでみせると、その鮮やかな手際に驚きの声が上がります。

今週末には、「つくり隊−ヨシクラフトづくりに挑戦!」開催予定ですので、お気軽にご参加下さい。

「くわずにょうぼう」

真剣に聞くこどもたち ふろしきは便利 上手に包めた
2005/6/5
岩木川こども自然体験学習会2

「外来植物駆除活動」!

6月16日(日) 第2回岩木川こども自然体験学習会(主催:NPO法人岩木山自然学校)が開催され、小学生11名、大人8名が参加しました。集合場所の中泊町総合文化センターで、岩木川の生態系や、本来の循環を崩す外来種の存在などを学習した後は、岩木川河口へまっしぐら。

土堤を歩きながら、河川敷のヨシ原に潜む野鳥を観察します。まずは耳をそばだて鳴き声に注意します。オオヨシキリの低音に混じって、甲高いオオセッカの鳴き声がすると、その方向へ一斉に双眼鏡を向けます。この日は多くの野鳥が観察され大収穫でした。

続いては、外来種ニセアカシアが群生する一角へ移動します。ニセアカシアは、元々堤防の土留め材などに利用されていましたが、それがあっという間に在来種を駆逐して繁殖しました。またニセアカシアが成長すると、日当たりが悪くなり、ヨシなどの生育に大きな影響を与えます。今回は、この手強いニセアカシアを伐採し、本来の状態に戻してやることが目的です。

ノコギリを手にした一行は、径5cmほどの小木から、20cmを越える大木まで、思い思いに伐採を始めます。一本倒れる毎に、こどもたちは大喜びし、次の対象へ向かいます。数時間後には、鬱蒼とした林が開かれ、空が広く感じられました。この頃には、元気なこどもたちもさすがに疲労困憊の態でしたが、パンパンに張った筋肉をさすりながらも、今日の成果に満足げでした。次回は7/28〜29、キャンプ をしながら、外来魚の駆除活動を行います。

生態系のお話し ヨシ原に生息する野鳥 ヨシ製のヤツメウナギどう 野鳥観察
女の子もノコギリで 大木もこの通りに 樹皮を剥いたニセアカシア 岩木川の生態系ゲーム
2005/5/14
岩木川こども自然体験学習会1

「ヨシと蜂とリンゴのつながり」!

5月14日(土)NPO法人岩木山自然学校(高田敏幸代表)主催の標記学習会が開催され 、津軽一円から集まった小学生8名、大人5名が参加しました。中泊町総合文化センターパルナスで開会式を行ったあとは、 「生態系」の学習です。「太陽」「雲」「雨」「川」「山」「植物」「動物」等、各要素が複雑に絡み合いながら生態系が構成されている様子が、解説 やゲームを通して理解することができました。

パルナスを出発して、一路岩木川河川敷へ。時折ヤマセが吹きつける肌寒い日でしたが、まずはヨシ(カヤ)原の「火入れ」の状況を観察。火入れは、ヨシの成長や保全のために毎年春先に行われます。黒色の広大な焼け野原に圧倒されますが、近くで観察すると、ヨシの新芽や、ミズバショウの花が顔を覗かせていました。

続いては、ヨシの刈取りから出荷までを行っている田茂木地区の鈴木産業さんを訪問。秋から冬にかけて刈り取られたヨシは、丁寧に仕分けられ、一抱えほどに束ねられます。鈴木さんのお話から、ヨシは、屋根材のほかに暗渠や簾、冬囲いなど多様な用途に利用されていることがわかりました。

続いては、宮野沢地区にある竹谷さん所有のお花畑へ。菜の花が咲き乱れるお花畑の奥には、ヨシがぎゅうぎゅうに詰められたリンゴ箱が置いてありました。実はこれがマメコバチの巣です。菜の花に誘われたマメコバチは、ヨシの中に入って産卵します。竹谷さんは、それを箱毎出荷するわけです。ヨシは意外なところにも利用されていました。

最後は五所川原市川倉にある、笹森さん所有のりんご園へ。リンゴ園の中程には、先ほどみたマメコバチの巣が置いてあります。孵化したマメコバチは、ヨシから飛び立って、リンゴの花の受粉を行います。岩木川水系上流部の中弘南黒地方ではリンゴ栽培が盛んですが、その一端は下流部のヨシとつながっていることが実感された一日でした。

生態系のしくみゲーム 広大な火入れ跡 焼け野原のミズバショウ 仕分けられるヨシ
整然とならぶマメコバチの巣 巣作り体験 笹森さんのりんご園 ほころびかけたリンゴの花

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