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2006/10/25 「ドゲブネ」など旧下前小学校へ引越!
町指定文化財「ドゲブネ」ならびに「イソブネ」が、小泊支所倉庫より旧下前小学校へ移動しました。ドゲブネは、長さ約6m、幅約1m、船首が広い独特な形態をした磯廻り用の舟で、波や風に強く揺れが少ないとされています。明治34年船大工柳沢儀助氏によって建造され、昭和50年代まで八十年間にわたって活躍しましたが、退役後は「小泊の歴史を語る会」に寄贈されました。その後は転々と居場所が変わりましたが、ようやく安住の地を見出しました。同校には、漁具等の民俗資料も移転される予定です。
2006/10/20 秋の企画展「中里と小泊のくらし」開催中!
中里・小泊両地区で収集された各種資料約250点を対比的に展示しつつ、農村と漁村における生活文化を紹介します。なお漁具を中心とする小泊地域の収蔵資料は、初公開となります。
会 期 12月24日(日)まで
休館日 毎週月曜・毎月第4木曜・祝日
入館料 小・中学生50円 高校・大学生100円 一般200円
「なかどまり町民祭(中里会場:(11月3日(金)〜5日(日))」開催中は、無料開放となります。2006/8/12 「中里なにもささ踊り」中泊町無形文化財に指定!
7月28日(金)中泊町教育委員会(古川政昭教育委員長)は、中泊町文化財審議会(村越潔会長)の答申により、中里地区に伝わる盆唄・盆踊り「中里なにもささ踊り」を町無形文化財に指定することを決定しました。
同踊りは、確実な文献資料等を欠くため、創始由来については不詳の点が多いものの、中世「弘智法印」創始説と近世「旅の武士」創始説の二説が伝えられています。いずれも寺院との結びつきを示唆するものですが、相内山王坊の僧侶とされる「弘智法印」に発祥を求める盆踊りは、ほかに相内「坊様踊り(ナオハイ節)」があります。同踊りとは、由来伝承のほか、開催期日・場所(寺院境内)・曲調・歌詞・唄い方・踊り方が類似しており、強い関連性がうかがわれます。
唄に「ナニモササ」「ナハーオーハー(ナーオハイ・ハーオハイ)」等が含まれるいわゆる「ナニモササ系盆唄」の分布は、津軽地方の中でも十三湖周辺の中里・十三・相内等中世以来の古村に限定され、近世中期以降に拓かれた新田地帯においては全く認められないようです(青森県教育委員会 1979『盆踊りと盆踊り歌』)。また十三湖周辺の盆唄に共通する「盆の十三日」「寺の上灯籠」「寺の和尚様」等の歌詞は、汎日本海的なものと解釈されていることから 、中世に遡る由来伝承はともかくとして、少なくとも近世前期の日本海交易や、鎌倉仏教との関わりが推定されます。
盆踊りをはじめとする民俗舞踊は、時代とともに踊り方や歌詞の流行廃りが認められ、緩やかに変化を遂げるのが通例ですが、「中里なにもささ踊り」においては、とくに昭和30年代、保存会結成や舞台発表、コンクール出場等を契機として、昔ながらの「楽しむ」ための踊りから、「見せる」ための踊りへと大きく転回しました。たとえば衣装の統一化、三味線の追加・回転方向の反転(昭和37年国立劇場出演時)、テンポの高速化、振り付けの変化等は、内外の要請に対応したものと考えられます。かつては、ゆったりとした地元用と、テンポの速い舞台用の踊り方が厳然と区別されていましたが、現在では地元においても後者の「見栄え」のする踊り方が主流となっています。
このように、現在中里地区に継承されている「なにもささ踊り」は、昭和30年代以降、とくに昭和37年(1962)国立劇場出演時に加わった要素が多いものの、その底流には、「ナニモササ」という独特のフレーズや、音頭とハヤシ(下音頭・下声)の唱和によって進行するスタイル、仏教に関連した歌詞等に認められるような古い形態が色濃く残されている点が高く評価されました。
中泊町文化財審議会 かつてのなにもささ踊り 現在のなにもささ踊り2006/8/10 H18博物館たんけん隊始まる!
7月上旬、今年度の子ども居場所づくり事業がスタートしました。博物館は「博物館たんけん隊」、図書館は「図書館クラブ」という事業名称で、平日午後(15:00〜17:00)・土日午前(10:00〜12:00)に開催されます。コーディネーターは、博物館が伏見さとみさん、図書館が長利佳代子さんです。
初日となる7月8日土曜日のメニューは「藍染め」。白色のさらしを、ハンカチ大に切り、割り箸・ビー玉・輪ゴム等を利用して、防染部分(染め残す部分)を作ります。続いて、藍色の染粉を混ぜたお湯に投入し、静かにかき混ぜます。しばらく待った後、輪ゴム等をはずして水洗します。恐る恐る開いてみると、鮮やかな模様がくっきりと染め抜かれています。この日は、20名近くの小中学生が参加し、世界でたった一つの藍染めハンカチを制作しました。
なお、博物館たんけん隊の様子は、下記ホームページでも紹介しています。
KIDSミュージアム http://www.net.pref.aomori.jp/ks-nakasato/2006museum/2006kidsmuseum.html
割り箸などで縛る うまく染まったかな? 完成!