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2008/08/29

郡界オンコの木!

津軽半島を南北に貫く、中山山脈(津軽山地)の分水嶺、北津軽郡と東津軽郡の境界付近(標高約415m)に、オンコの巨木があります。小泊支所よりひば峡道(旧増泊林道)に入り、途中「見返りの滝」などの名勝を楽しみながら、約30分ほどで郡界(町境)に到着します。そこからは獣道のような小径を、徒歩で行くことになります。竹藪のなかを北西に約420m進むと、急に見晴らしがよくなり、青々と葉を繁らせたオンコの木が忽然とすがたを現します。幹径が1m前後に達することから、幹周も3m前後と考えられます。

オンコというのは、イチイ科イチイ属のイチイのことです。東北、北海道ではなぜか「オンコ」の名称で呼ばれており、アイヌ語に由来するという説もあるようです。イチイは成長が遅く、幹周3m以上のイチイは、全国で676件知られているに過ぎません(「奥多摩町森林館巨樹・巨木林データベース」参照; http://www.kyoju.jp)。うち青森県では22本(県指定1件、市町村指定6件)認められますが、大半が南部地方に所在し、津軽地方では板柳町無量庵に所在する青森県天然記念物のイチイ(幹周3.2m、推定樹齢700年)が認定されているのみのようです。

津軽山地の主のようなオンコの木、山菜採りの人々の間では割と有名な樹木のようですが、大切に保存していきたいと思います。なお、オンコの木への詳細なルートについては、柳澤良知 2006『古道増川越え』(私家版;中泊町図書館にあります)をご参照ください。

左から「見返りの滝」、「郡界十文字シラカバ」、「郡界オンコの木」、「郡界オンコの木(拡大)」
2008/08/08

岩木川ゴミ拾い大作戦開催!

去る7月26日〜27日岩木川において、第2回岩木川子ども自然体験学習会「岩木川カヌーでゴミ拾い大作戦」が開催されました。同学習会は、NPO法人岩木山自然学校(高田敏幸代表)が主宰するもので、今回のテーマは、「ゴミ拾い」。岩木川をカヌーで下りながら、漂流あるいは浮遊しているゴミを回収し、岩木川の環境を肌で感じ取ります。

青森・弘前・浪岡等津軽各地から参加した小学生14名は、五所川原市乾橋付近からカヌーやボートに分乗し、早速ゴミ拾いを開始。空き缶やペットボトルから、発泡スチロール、なかにはテレビや冷蔵庫など大型のものもあり、子どもたちは川の汚れを実感した様子。約4時間後、つがる市稲垣の河川公園に上陸する頃には、大型ボート一杯分のゴミを回収することができました。

地球儀のキャッチボール。海洋の広さが実感できます。
カヌーの組立も自分たちで
スローロープを用いた救助訓練
カヌーの命パドル訓練
水上からの視点
ゴミを探しながら川を下ります。
急流を巧みなパドルさばきで乗り切る
カナディアングループもがんばります
大きなゴミはカヌーで牽引します
ゴミを集積するEボート
集めた大量のゴミ
トイレ掃除もみんなで
2008/07/17

豊岡水郷集落模型修復なる!

中泊町博物館の展示の目玉とでも云うべき「豊岡水郷集落模型」の修復がこのほど完成しました。同模型は、鳥谷川両岸に展開する昭和30年代の豊岡集落の情景を切り取ったジオラマであり、全長は2.5mに達する巨大なものです。

しかしながら臨場感を重視した露出展示だったために、当初36人いた村人が、1人欠け2人欠け、ついには10人以下という、極端な過疎状態となっていました。これらに対処するため、展示ケースのガラスを高くして模型に触れないようにしたほか、再び多数の村人を配置し、50人前後の人口となりました。

また「遊ぶこどもたち」や「お参りする人」、「川漁をする人」「船を曳く夫婦」「田下駄を履く人」ほかの新たな情景も挿入し、より当時の暮らしぶりがつたわるように努めました。

過疎を脱し、当初以上に賑わっている豊岡集落をぜひご覧ください。

豊岡神明宮にお参りする娘
島立て作業をする親子
船を曳く夫婦
「かごめかごめ」をするこども
エブリで田均しをする人
四つ手網で川漁をする人
田下駄で整地をする人
馬を洗う人たち
稲藁の運搬作業
水を汲む人
大根を洗う人々
野菜を運搬する夫婦

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